皆様こんにちは!音戸町地域おこし協力隊、音戸大橋と同じ赤!「瀬戸内まめタンク」こと新谷健太郎です!
倉橋島にある「音戸町」を知っていますか?ぐるぐると回る螺旋状の道路が特徴の真っ赤な橋「音戸大橋」が街のシンボル!平清盛が「音戸の瀬戸」を切り拓いたという伝説があり、古くは、交通の要所として栄え、港町独特の激エモレトロな街並みが残る「歴史とロマン」の街!
少し行くと海水浴のできる純白のビーチ、潮干狩りができる干潟、山の上まで続く段々畑など島ならではの自然の魅力もいっぱいです!
今日は、初の移住者インタビュー!
「聞き書き」という手法でまとめました!
24年前、音戸町藤脇地区に移住された高橋慈郎さんの地域への思いをどうぞ!
プロフィール
高橋慈郎(68)広島市大芝生まれ。
24年前、音戸町藤脇区に移住。
理科教師として、学校教員生活を36年。
定年退職後は、タイのシラチャの日本人学校へ。
その後、日本に戻り、現在まで臨時採用教員・非常勤講師として働いている。
【本当に理想的な移住じゃな】
自分で作ったジャガイモ
自分で狩ったイノシシ
時には釣りに出る
いい移住の時なんかは、よくあるじゃん?楽しく悠々自適でって。
ああいう感じで、そのいい移住をしたいないう老後の生活したいなっちゅうのがあったんやけど。
でもこれ。本当に理想的じゃなと、魚釣りにいけば鯛、イノシシも箱罠かけて
自分でちゃんとお肉も自給自足して、畑の方も(自給自足)。
「自給自足はやっぱり大事じゃろうな」って。
魚でしょ?イノシシでしょ?野菜でしょ?自給自足できるものはね。やっぱり大事だなと。
ものを分からずに買うんじゃなくて、どっから採ってきたか自分が育てたもんでっていうような形でやったら、
安心は安心よねって。自分が作ったものを人にあげたりしたら、とても美味しいって言ってくれるんよ。
無農薬じゃなくて低農薬っていうかな。最初の虫がくっついたりする時に全滅したりするけん、
全く農薬使わんわけじゃないけど、ほぼほぼ使ってないし。
有機栽培に近いけ、食べたら「美味しい」って言ってくれたら、
「ああ、自分が作った野菜をそんなに美味しい、喜んでもらえるんやったら、それはええよな」って言って。
ということで、自給自足は(大事だと思う)
【全部本当に出会いよね。人と人とがつなげていってもらってるな】
ここで生活をしよって、畑も貸してもらっちょんよ。森本デイサービスとかの横にある畑貸してもらってとか、
一番最初は、早瀬大橋の向こう、大君の方に知り合いが、畑作っとちゃったけ。挨拶しに行ったら、そこの隣に作りよった音戸の元町長さんが、「おまえ畑作りたいんか?」「何歳まで?」って(聞いてくる)、
「はい!百歳まで作りたいですねぇ!」って言ったら、「おお!気に入った!じゃあ作れ!」って、
「ええ!?初対面なんすけど!?」て。それで作らせてもらうようなって。
「すごい面白い」「ポーンとね作れっち言われて」作り始めていろんなやりよって。貸してくれるん。
今住んでる家も、前住んどったところの前に、空本組っておってね。
「この家修理できるやろうか?どうやろうか?」って言って、
相談したりしようたら「これは高いけ難しいでっ」とか言われよって。
探しよることは、ずっと伝わっとったんやけど、「まだ探しょうんやったら、あの家どうや?」って紹介してもらって。その家に移り住んで。買わしてもらってという。
すごいつながり、つながりがね。でそこで住み始めて、隣の人が森本デイサービスのすぐ近くに住んどる人と親戚じゃないんだけど、親戚づきあいみたいな事、ここはね、濃いい付き合いするけん。
そしたら「もし畑したいって、言いよっちゃったら」って「畑作っていいよ」っていう風に言ってくれちゃって。「お前どうや?作る気あるんか?」って。「作る気あります!」って言って。
そんな色んなつながりで畑を4カ所借りてて。16本夏みかんがある畑を管理してる。
大君側の畑もやってる。デイサービスのとこの畑もやってる。そしてもう一個果物をやりたいんじゃち言うたら、
紹介してくれちゃた人が果物の方をやっていいよと畑貸してくれてる。
そうやって、どんどん色んなね、つながりの中でから、貸してもらって。
全部本当に出会いよね。人と人とがつなげていってもらってるなっていうのが。
やりがいがあるんよね。何もしないんじゃなくて、色んなことが、こうやるけ(広がっていくから)、
あれもしなきゃいけない、これもしなきゃいけないんだけど、とてもやりがいがあって、
楽しく生活ができていると。
【やっぱり金じゃないよね】
みんなに野菜をあげたら喜んでもらえるし「腐らすぐらいなら、あんたあそこへ、台を置いてから売りんさい」って言われ。野菜を、夏みかん売ったりとか。たまねぎ売ったりとか、さしてもらってだけど一袋玉ねぎ3つ入ったやつ100円て出したら、「他で買うより安いからって美味しいし」っちいうてから、もうこうやって飛ぶように(売れる)。
夏みかんも3つずつ入って、1個100円、1袋100円で出したら、もうすごくまあ喜んでもらえたみたいで。手間からしたらすごいんじゃけどの。全部取ってきたら、全部洗うじゃん。洗って袋詰めてってやって。で1時間かけたら、1時間ずつ働いたら1000円よなっていう。じゃったら10袋売ったのと一緒かっていうぐらいけど、やっぱり金じゃないよねって。みんなが喜んでもらって。「ああ、美味しかった!またね!」って言ってくれた。「あぁ、これやなっ!」つって。腐らすよりは、喜んでもらやええなて。それも隣の人にそういう「ポロッ」と言った「誰かにもらってもらえんのかね?」「腐らすようなんじゃけん」って言ったその一言が。「腐らすんやったらもったいないけ、それを売りんさい」って形になるし、人と出会ってから、ちょっとしゃべりよったら、次々ね、いろんなヒント「こうやったらええ、ああやったらいいよ」というみんなにね。いうてもらえるけん。
【ああ、面白いこんなに面白いんだな】
師匠がおるんよ。地域の中の人がおって、連れてっちゃるて。その人がシイタケも作りよってで。わしがシイタケ作り始めたら、もう、みんなね、「どうしたんや?なに作るんや?」つってから、すごい興味持ってよね。
で、「わしも、シイタケつくりよるけん、見に来い!」つって、「わあ!すごいこんなシイタケじゃ」っつっていうて、じゃあ、どうやったら(いい物を作れるか?)っていう切磋琢磨になって、「もうすごい面白い。ああ、面白いこんなに面白いんだな」って、しいたけも自給自足。「本!当!に!面白い!」
【人生3倍ぐらい一気に楽しみ始めて】
地域の人でね「あんたが一番この藤脇の生活楽しんどるよな?今?」ていわれて。そうかもしれんなって。「畑も作って楽しんで。魚も釣って楽しんでる。猪をやって、美味しく食べてる、地域の、町の人のためだったら、色々やらせてもらって、やりがいもある」つってたら、確かに人生3倍ぐらい一気に楽しみ始めてるよなっていう。 教員のな、生活も面白かったけどな。
【人との出会いを大事にして繋がりを大事にして】
(人生の中で大切なことは?)
とにかく自然体で、今何を大切にするかいうことが一番大事かなって。そこは考えてやらないけんな。ついついパンパンパンパンとこう考えもせずにやってしまうことがあるんじゃけど、でも「今何が一番いいんかね?」って考えながらやったら、「人との付き合いの中で、出会いがあって、それを生かしながらやってったら、こういい循環になってるな」という。ポリシーじゃないけど、やっぱり「人を大切にせないけんな」っちゅうのが。
「何かやりたい」とかいう、その気持ちを大事にすること。野菜を作りたい、ものを作る喜びとか、何々をする喜びみたいな。それでもう「自分でしっかり感じていくような」感じだなって。それが「他の人と出会いを呼ぶんじゃないかな」って感じがする。
(今の若い人達へのメッセージ)
やっぱりね挨拶は、やっぱり大切なので、人の出会いを大切にするためには、やはり挨拶を大事にしていってほしいなって。人との出会いを大事にして、繋がりを大事にしていくっていうことは、最初の印象というのもすごい大事だったりするから、気持ちのいい挨拶ができるようなってほしいな。笑顔であったりね。そう笑顔と出会い、それは人を大事にすることになるよねって。
しっかりと人とのつながりを作って、どんどんどんどん大切に。そういう人との出会い大切につなげていくのは大事なんですね。