皆様こんにちは!音戸町地域おこし協力隊、音戸大橋と同じ赤!「瀬戸内まめタンク」こと新谷健太郎です!
倉橋島にある「音戸町」を知っていますか?ぐるぐると回る螺旋状の道路が特徴の真っ赤な橋「音戸大橋」が街のシンボル!平清盛が「音戸の瀬戸」を切り拓いたという伝説があり、古くは、交通の要所として栄え、港町独特の激エモレトロな街並みが残る「歴史とロマン」の街!
少し行くと海水浴のできる純白のビーチ、潮干狩りができる干潟、山の上まで続く段々畑など島ならではの自然の魅力もいっぱいです!
今日は、初の移住者インタビュー!
「聞き書き」という手法でまとめました!
24年前、音戸町藤脇地区に移住された高橋慈郎さんの地域への思いをどうぞ!

【プロフィール】
高橋慈郎(68)広島市大芝生まれ。
24年前、音戸町藤脇区に移住。
理科教師として、学校教員生活を36年。
定年退職後は、タイのシラチャの日本人学校へ。
その後、日本に戻り、現在まで臨時採用教員・非常勤講師として働いている。
【ここは本当に住みやすいとこやな】

藤脇に住み始めたのは、24年前か?2000年のね、4月から住み始めました。
職場の異動で「どこに住む?」って言って、音戸の島の中か大柿だねって探してもらった時に、
この藤脇のところに家を紹介してもらって住み始めたと。
とても広い家じゃって、「荷物が全部置けるわ、よかった!」という形で住み始めました。
(住み始めて)朝出て、夜遅く帰ってきて。だから、最初この地域との関りってほとんどなかったんよ。
じゃけど、周りの人たちが、すごくまぁ、いろいろ言ってくれるし、よく世話を。
物をもらったりじゃぁ、色々声かけてくれてじゃぁ、とかすごく良くしてもらったけぇ。
ここは、本当に住みやすいとこやなて。で魚釣りもできるしということで、すごくまあ便利に住んでたんですよ。
わしが入って来た時の前の区長さん、その人もよく声かけてくれちゃって。
じゃけ「来るもの拒まず」という雰囲気なんよ。本当に受け入れてもらったなっていう。
【ざっくばらんに受け入れてもらってますね】
近所の人たちで一斉清掃をいうてからあるんだけど、溝掃除した時に「今日は、皆で呑むけんのぉ」つって言ってからサッとみんなでバッと集まって、「おいで!おいで!」って言われて入ったら、「ああ、今日からあんたは、ここのデビューじゃねぇ!」とかって言って「仲間に入れてもらったな」っちゅう感じもあるし、レジャーボートの桟橋作って小船組合って、作っちょるんじゃけど、そこに入れてもらってで、じゃあ「総会じゃ!」って言ったら「お!ようきた!ようきた!」ちっ言って「総会や!呑もで!呑も呑も!」つってで、「どうなんやぁ?」とか色んな話をしてくれたりとかね。すごい、ざっくばらんに受け入れてもらってますね。
【地域の人を大切にする文化がある、そう思うよ】
17年前、腰を痛めて、もう手術するしかないと、椎間板ヘルニアね。で「もうダメじゃこれは」っち病院に入院しとる時も、区長さんがわざわざお見舞いに来てくれたりとかね。「地域の人が病院でお見舞い、来てくれる?えっ?」と思ったけどね。だって、朝と晩しかおらんね、地域に存在してないようなもんなのにわざわざね区長さん来てくれちゃってから、地域の人を大切にする文化がある、そう思うよ。

【旅の人だ。じゃけん、ここはええんで、ここはええんで】
まぁ「旅の人、旅の人」 言われながら、盆踊りが終わったその次の日は、そうめん流しするんよ。そこに呼ばれて、片付けなんかもやったけど、呼ばれてからそうめん一緒に食べようって言ってから、「ええ?こんなことやっていいんすか?」みたいな感じで。地のもんじゃないじゃん。じゃけ、よそから来た人は、旅の人っち言われる。
「旅の人って、差別されるんかな?」と思ったけど、そんなことないもんな。じゃけ、受け入れてもらえる。
「色んなこと分からんじゃろうけ、旅の人で仕方ないけん、これ押し付けるのやめて」っていう感じでね。
班長さんとかなんとかも「じゃあ、分かるまで」っていってで(他の人に任せる)
「じゃあ、もうそろそろやってもいいかな」ってみたいな形で、配慮してくれるんよ。
じゃけ、「わからんものに押しつけろ!」みたいな感じはない。
「分かるまでは、こっちがやっちょっちゃるけぇ、分かるようになったら、あんたぁやりんさい!」
みたいな感じの「順番じゃけん、あんたやりんさいや!」だけのもんじゃない。
夫婦共働きじゃけ、 本当に地域のことどっちも分からんから、子供もおらんけぇ。
子供がおったらね、地域とのかかわりは深くなるけぇ。
だけど、おらんけん、なおさら、本当地域の行事とか色々参加することなかったんじゃけど、
そうやって声をかけてもらって。「ありがたいなぁ」って。
気に入ってもらったら、本当にすごい。旅の人扱いじゃけど、
「旅の人だ。じゃけん、ここはええんで、ここはええんで」って言ってね受け入れてくれて。
【あぁ、大事なことをずっと継続してやりよってんじゃな】
班長になったら、盆踊りの準備とか、いろんなところの準備とか、お手伝いなんか出させてもらった。こんな行事があるんじゃなとは、一応勉強は、させてもらったけど、自分から積極的には、ちゅう感じじゃなかった。
65でフルで働くのとハーフで働いたんじゃけど。
それもそろそろじゃあ終わろうかと思ったら、「自治会入れっ」て言われてで、じゃあ「はい」と。
お世話になったけん。少しでもて、ちいとでも恩返しできたらねって。ええ思いさせてもろうたけん。本当にね。
自治会執行部に入ったら「あぁ、こんな行事があるんじゃ、こんな行事があるんじゃ」全部ずっとあらゆる行事に出させてもらうと。そしたらね「あぁ、大事なことをずっと継続してやりよってんじゃな」って。伝統行事よね。春祭り、若宮さんのお祭りとか、で神社のお祭りもあって、そのための掃除をみんなでやったりとか、一斉清掃みんなでやったりとか、特にそこの田んぼっていうね。あの調整池みたいな形で、「大水の時は、そこからポンプで汲み出さなきゃいけんけ、そこに生活排出の汚泥がたまるから、みんなで片付けるんよ」とかいうのも「こうやってみんなでから協力してやりよったんかぁ」とか思うようなとか。ああいうのがね、「本当にその時だけじゃなくて、前の日の準備もある、片付けもある」とかね、「執行部の人って陰でこんな風にやってくれとたんじゃな」って思ったら、なおさら頭が下がるようになって。
盆踊りの様子
海辺の小さな石塔 若宮さん
【力を合わせてで、作り上げるっちゅうのはすごい】
盆踊り、秋祭りから。でとんどの前の門松作り、しめ縄作り、子供たちもね含めて子供たちにしめ縄作りを教えたりとかで門松もつくって。ここで飾ったりとかっていうのを、「本当、自分たちできることは自分たちでやる」みたいなね。その精神ってすごくいいなって。自給自足じゃないけど、みんなね、いろんな技術もっとってここ。船乗りさんはいるわ、造船関係、大工さんはいるわ、農業関係ですごいいろんなね、商売関係の人もおってやし、いろんなこと。みんな能力もっとてんよ。だけんその力を合わせてで、作り上げるっちゅうのはすごい。
【子供はやっぱり地域の宝というのもあるけど、元気の元やけね】
(巻き込む子供は?)
明徳小、明徳中、しめ縄は、明徳小学校の子供はね多いけど、秋祭りは、子供たちが笛を、来て練習してっていうのは、もうずっと。3年生は太鼓か、笛は4年生からか。とにかく毎日来て練習して。笛とか太鼓を指導するのが、この地域の大人たちじゃけ。大人として伝統をずっと伝えていってるというのはね。子供らも本当にほぼきちっと来て。でまあぼちぼち。
たまに怒られたりするけど、「ちゃんと吹け」とか言われたりするけど。張り合いあるよね。
「子供はやっぱり地域の宝というのもあるけど、元気の元やけね」
大人だけやったら「大変やろうなって」(子供を教えるのは)まぁ楽しみやろうね。それは喜びちゅうかね。
「次、伝えてってんで」ちゅうてね。獅子舞なんかも今高校生がやってくれとるんやけど、獅子舞、女子がやってると。それから、あと小学校5年ぐらいが、まだ獅子舞やるんかな?ちびっ子獅子舞じゃないけど。秋祭りの時に。
地域の人の笛と太鼓に合わせてからね。踊るんよ。
「はぁ立派な。ええのぉ」ち思う。まぁ面白い。
(動画を見せながら)これがね、獅子舞の女の子なんや。これは叩きよるとこやけどな。これは子供用じゃないけど本格的な(獅子舞だ)。後ろから撮っとるけ、あれやけどなぁ。女の子2人が入っとるんやけどな、どっちも高校生。こんな感じでね。伝統保存会があって、それが獅子舞の。この女の子たちも入っちょるんじゃけどな。